「間」


この言葉が気になりだしたのは、ここ最近のことです。

「夢」とか「愛」のようにけして華のある言葉ではないけれど。

もしかしたら、こんなに奥行きのある言葉はそうそうないんじゃないだろうか?
しかも読み方も「ま」
このたったの一文字で。



今わたしは一人で部屋にいますから、
あなたの姿は見えません。
でもあなたは生きています。

あなたが今別の場所にいること、
あなたが死んでしまっていること、
どちらも同じく、今あなたはいない、ということだけれども、
決定的に違うのは、「間」があるかどうかということ。

ふたりの間の距離時間、それが「間」
生きているからこそ、がある。


だからこそ私たちの名前にもつけられている。

私たちの名前。

親からもらった名前はもちろん、
彼女、区民、日本人、大人、アジア人、地球人・・・いろいろな呼ばれ方。

でも一番大きな名前は、「人間」

ヒトでは、ただの動物。
「間」があるから、ヒト「人間」になれる。


当たり前なことなのですが、当たり前すぎて最近までまったく気づいていませんでした。
気づいたときには震えるほどの発見でした。

あなたがいるから、そこに間がある。
間があるから、人は人を想う。



こんな大切な言葉だから、日本人は自分たちの名前に「間」
を入れたのでしょう。



日本人の感性をとてもよく表している言葉。
「間」を大切にできる人間になりたいものです。  


2009年08月08日 Posted by ヨット at 00:04Comments(4)考え事